毎度毎度まとめてUPしてすみません。
25日から、24日、23日と続いてます(汗)
秘密日記は23日にあります。

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シホはひとしきり泣き、やがて大きくフゥーーと深呼吸を1つ打つと

「あぁ〜久しぶりに泣いた!私もまだ生きてるみたいです」

と勤めて明るく振舞った。
「やはり物語なんですね」

「え?」

「いえ。何でもありません」


突然何の脈略も無いこの言葉に、なぜかはっとしてしまう。
どこかでこの言葉、この場面を経験したことがあったような気がした。
デジャブであろうか?
この言葉の意味を思い出すのは、これより何時間も後のことであった。

「私だって本当は人と同じように色々な所にショッピング行ったり、遊園地とか行きたい。子供の頃はもちろん両親とお出かけした記憶もないし、施設の頃も遠足にいったくらい・・・。家を飛び出してからは、ミナミの繁華街かキタのネオンの下しか歩いてないし、風俗で生きていくって決めたから、今の自分に後悔はしてないけど、これからは少しは普通の生活もしようって思ってます。もう援助もしないし、シンナーもしない・・・。今までやっていた事は、自分が一番嫌った父と同じことをしていただけってやっと気が付いたから。だからしばらく自分と会話する時間をもって、ホテルに閉じこもって・・・。でも手持ちが200円じゃもう限界でしょ」

美人系というよりはかわいい顔立ちのシホは未だ少しあどけなさの残る顔で、笑顔を取り戻し
今までの自分やこれからの自分を話した。

「どこか行ってみたい所ってあるの?」

ん〜。しばらく考えシホは

「六甲の夜景っていうのを見てみたいです、関西に住んでるのに本当に何処にも行ったことないもん。すごい綺麗なんですよね?」

「じゃぁ今から行ってみる?」

「ホントですか!行きます!」

私は無線で麗華に連絡を取った

「れいかー。事務所に戻るのはもう少し遅くなるけど大丈夫?」


「どうぞごゆっくりドゾー。レイカ今 夜食チュウデシィー。親分ノモ食べていいでヤンスカー?部屋綺麗カタズケOKデシデシ いつでも帰ってキテオクンナセェー」

今夜はさほど忙しくない様子なので、六甲にまで足を運ぶ事にした

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下に続きます


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