クリスマス特別企画 『でり一家のクリスマス その1』
2002年12月25日「で、で、でり様ぁぁぁああ!!」
「どうした?でり様って気持ちワルすぎなんですが・・・」
最初で最後の絢爛豪華なクリスマス会(パーティーとは言わない)が行われるきっかけは、麗華の気持ちの悪い叫び声
「い、い、今デスネェ、ザ、リッ○カールト○のヒトから電話デシテですネ。
24日にホテルのキャンセルが入りマシテですネェ、な、な、なんと
スイートルームが すいと〜る らしいデス!
麗華びっくりしちまって、即OKダシマシタです!」
これより遡ること約1ヶ月前、普段これだけがんばってくれている従業員にお礼を込めて、クリスマス会をやろうじゃないの!と企画をし、どうせやるならこの際、絢爛豪華に高級ホテルのスイートを予約してやろうじゃない。
題して、
「人生一度くらい超豪華なクリスマス会をしようよ!ね!みんな!」
を考えたのだ。
しかし、どのホテルもクリスマスイヴは空いているワケもなく、企画は立ち消えしていたのだった。それが急にいつもお世話になっているホテルがキャンセル空きを知らせてくれたのだった。
「よ〜し!我々には追い風がびゅんびゅん吹いてるぞ!麗華ぁ!今から君をクリスマス会企画部長に任命する!」
「アイアイサー!でし」
当店【Brutus】のいてもいなくても意味のないオーナーから軍資金を調達し、こうしてクリスマス会が行われることとなった。
24日の営業は完全予約制。朝8時から知り合いのラブホテルを夜11時まで10室借りきって、デリヘルなのにホテヘル形式で営業を行う。
こうすることで客の自宅まで行く時間短縮ができる。
客には最寄の駅まで来てもらう。贔屓の女の子と手をつなぎイヴにラブホに入れるということで、擬似恋愛にのめり込んでいる客は大いに喜びやってきた。
ホテル代は当店が負担。客へのささやかなクリスマスプレゼントだ。
16時間あまりの営業だが、十分儲かる計算。
予約が一番入ったシホは16時間で24組という驚異的なスケジュール。
実に一日で25万あまりの手取りとなる。
客を相手し終わる度に、駅前に駐車してあるワゴン車へ客から貰ったプレゼントの包みを持ち帰り、それを置いてまた客を迎えに駅前の待ち合わせ場所へと向かう、これが永遠に23時まで続く。
ワゴン車はサンタの袋と化すのであった。
24日に仕事を入れなかった面々は昼頃に事務所へと集合する。
クリスマスイヴの日に高級ホテルのスイートに行けるとあって、欠席者は少ない。日頃は金に追われ、苦しむウチのメンバー達も今日は皆明るい。
あの蚊の鳴く声でしゃべるあかねでさえにこやかだった。
:::::::::::::::::::::::
↓下へつづく↓
コメント