「心」がね、やさしくなります
2003年4月2日老健施設で働きだして2ヶ月が過ぎました。
この2ヶ月はホントに早く感じました
今まで私がやって来た仕事というのは、
簡単に言うと『利潤』を求める事により、その利益を給料という形で手にしていました。
しかし今の仕事は、会社全体としてはもちろん利潤を追求してはいるものの、現場ではそうではありません。
『介護』と言う名のサービスを提供しています。
しかも、”介護をしている” のではなく、
”させて頂いている” 訳です。
やはり最初はこのあたりに戸惑いを感じました。
要するに「答え」を見つけるのに戸惑う訳です。
どこまで、どれだけ、いつまでに、
どのラインを自分の達成とするのかが分らない。
風俗で言うならば、今月幾らの売り上げを上げるか?
何本の仕事をこなすのか?
はっきりとした目標を数字という絶対数で表す事ができるのに対し、介護というものは数字で表すことは勿論できません。
老健施設には様々な方が入所されています。
病気によって半身が麻痺してしまった方、
パーキンソン病により筋肉が萎縮してゆく方、
痴呆に苦しむ方、
私の働くフロアーには45名程の入所者さんがいますが、
皆すべてが介護が必要です。
全ての方の機能レベルが違います。
積み重ねた生き様が違います。
教育とは「答え」を導く力を身につけてゆくもの。
すべてに答えを求めてゆく社会の中、人を殺す行為にまで
「正義」という絶対的な答えで片付けて行く。
答えを見つけるだけが正しいのか?
積み重ねた人生を尊重し、答えを示すことをあえてしない事もまた、
ひとつの「答え」である。
そう感じております。
ならば、私自身の答えは「探さない事」
「答え」を探さなければ、人はやさしくなれます。
「心」がね、やさしくなります
それが私の仕事です。
コメント