きょう、女と過ごした。半日……汗が全身から吹き出した。
若い女だ。瑞々しい肢体が、まぶしかった。

「どうしたらいいの?」
 女が問う。

「足を開け……」
 女は戸惑った。体にも汗がにじんでいた。

「ほら、腰を落として……」
 女は、私の言葉に従った。

「いい?」
「あぁ、いいよ」

 ストッキングを脱いでいるので、締まりのいい足首がむき出しになっている。どこで素肌をさらしているのか、汚れのない両足は小麦色の肌で覆われていた。女は、丸みのある艶めいた尻を私に向けると、ゆっくりと腰を落とした。

「……それでいい……」

 私は、女の背中に声をかけた。女は静かに、そしてゆっくりと、上半身をくねらせた。しかし、慣れないことに戸惑いを覚えるのだろう、すぐにでも腰を浮かせそうな様子だ。でも、まだ早い。まだ、始めたばかりなのだから……

「……ほら……声を出して……」

 私は、優しく促した。
女は恥ずかしそうに肩を震わせたが、
やがて顔を上げると、










「よーし!しまっていこぅ!!」






 ホームベースに持ち慣れないボールを押しつけ、声を張り上げた。

「ちゃんと、取れよ!」
 私も、守備位置についた選手たちに、声をかけた。

草野球にて/でりまさと


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『放免櫻』は今日はひと休ということで、
久々の短編ショートショート

こんなんお嫌いですか(笑)

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